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コラム

医療保険におけるオンライン化の 取り組みについて

 厚生労働省より示された「オンライン請求の割合を100%に近づけていくためのロードマップ」等により、
保険医療機関等における医療保険事務のオンライン化が今後更に促進されていくこととなります。
今回は、具体的なオンライン化の取り組みについてご紹介します。

1.レセプト請求業務のオンライン化

 レセプト請求は既にオンライン化が進んでおり、紙レセプトや光ディスク等による請求は減少しています。
小規模な医療機関や薬局の高齢医師等はまだ紙レセプトや光ディスク等で請求を行っていますが、全体からみると少数です。オンライン請求を更に普及する観点から、オンライン請求を行っていない保険医療機関・薬局が令和5年12月31日までに開始の届出を行った場合には、同日まで診療報酬の加算算定が可能となる特例措置が設けられました。


出典:厚生労働省 令和5年3月23日 第164回社会保障審議会医療保険部会 オンライン請求の割合を100%に近づけていくためのロードマップ(案)より

2.オンライン資格確認の導入

令和5年4月から、医療機関・薬局においてオンライン資格確認の導入が原則義務化されています。これに伴い、
オンライン資格確認の導入に伴う医療の質の向上を診療報酬上の加算で評価するとともに、システム導入や環境整備のための費用を対象とする助成金も交付されます。

3.マイナンバーカードと健康保険証の一体化

令和6年12月2日から健康保険証の新規発行が終了し、マイナンバーカードを健康保険証として登録した「マイナ保険証」あるいは「資格確認書」で受診する仕組みに移行されることとなりました。
マイナ保険証で受診すると、初めての医療機関でも特定健診や薬剤・診療情報が医師等と共有できるためより良い医療を受けることが可能になったり、医療制度全体の効率化につながるなど、患者、医療機関・薬局、保険者にとって様々なメリットがあります。

4.振込決定通知書等のオンライン配信

 社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険団体連合会では、オンラインを活用した事務の効率化を図る取組みとして帳票をオンライン配信することとなりました。
また、オンライン配信により返戻送付物の誤送等による個人情報漏えいの減少にも寄与する取組みです。
社会保険診療報酬支払基金では、オンライン請求システムを利用されている医療機関等を対象に、令和6年5月からは同システムにより帳票が配信されることとなりました。

 また、国民健康保険団体連合会においても、オンライン請求を⾏う保険医療機関等に対しては、原則として令和6年10⽉⽀ 払分より紙媒体による決定通知書の発送を⾏わないこととなりました(発送停止月は、都道府県により異なります)。

 

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