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コラム【第9回】歯科医院経営②先進的な設備とスタッフについて
先進的な設備投資は結果的に安定経営につながる
開業医の中で、歯科医院は最も設備が必要な医療機関です。様々な検査・診断機器や治療器具があります。基本的な設備としては、バキューム・コンプレッサー等の機械室、レントゲン設備、治療ユニット、治療のための様々なハンドピース、レセコンetcがあります。先進的な設備としては、3D撮影のCT、各種レーザー機器、マイクロスコープ、CAD/CAM機器などがあり、歯科医院経営は設備投資の連続で、今後はますますDX化が進むと言えます。さらに保険診療でもそれらの機械使用で点数が算定できる治療も増えています。したがって歯科医院のバランスシートは、技工・材料費、人件費、家賃を含む管理費と設備費が大事な項目ということになります。
開業時に数千万円の借金をして、そのまま約40年間、歯科医院設備を使い続けることは不可能です。定期的に先進的な設備投資をすることは、患者さんにも喜ばれ、地域での集客につながります。充実した設備は採用においても有利に働きます。歯科医療は日進月歩の治療技術、治療器具を取り入れて、日々研鑽していく必要があるということです。
それぞれのスタッフが持つ大事な役割
歯科医院の院長以外のスタッフ構成は主に1.歯科衛生士 2.歯科助手 3.専任受付ですが、
それ以外にも事務長、歯科技工士、TC(トリートメントコーディネーター)等と分けられます。
1.歯科衛生士がいることで予防診療メニューが充実します。
基本的に歯科衛生士は一人で専用ユニットを使って施術をします。歯科衛生士が、積極的に予防管理をする事で保険点数を上げることが出来ます。したがって衛生士が多いほど効率の良い経営ができます。
2.歯科助手は院長が治療する際の重要な役割を担っています。
保険治療はもとより、自費治療、インプラント手術など歯科助手がいないと出来ない治療が沢山あります。歯科はフォーハンドで治療することがベストです。 自費率の高い歯科医院ほどスーパーアシスタントを育成する必要がありますが、一般的には一人前の歯科助手になるには3年ぐらいは必要です。
3.受付業務の仕事は、電話応対、予約管理、来患者応対、会計処理、レセプト事務、院長秘書など多岐にわたります。
また昨今では歯科医院を含む医療業界でもDX化が必要な時代になりました。DX化により非接触での情報共有が可能になります。受付にも予約管理ソフト、Web問診表、デジタル診察券、キャッシュレス会計、自動精算機、クラウド型レセコン、マイナンバーカードで健康保険証資格確認、など様々なデジタル機器が必要になってきます。そのため、今後の採用においてはデジタルに精通しているリーダーを受付に配置する必要があります。
院長を中心にスタッフの役割分担を明確にしてはいかがでしょうか。そうすることで仕事にやりがいを持ち、仲間を認めることが出来るようになります。これからは歯科医院もチームで経営する時代だと思います。その為には各部署でスキルアップのための研修システムを充実させることが重要です。