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ふるさと診療
シリーズ『保健医療計画をみる』【第3回】徳島編 1位なのに29位?
税理士・土居秀行のシリーズ『保健医療計画をみる』
本シリーズは全国都道府県の医療計画をわかりやすく紐解き、医療業界経験の長い税理士の視点でお伝えいたします。
徳島は水の都とも呼ばれ、吉野川をはじめ大小約500の河川が流れており、その河川には全国でも有数の橋が数多く架けられています。特に吉野川には、昭和初期に架設された「三好橋」、「吉野川橋」に始まり、平成24年完成の「阿波しらさぎ大橋」の架設まで約90年の間に、徳島県内で46もの橋が架けられています。また、それぞれが当時の最新工法を駆使したことから、多種多様な橋りょう形式が存在しており、まさに 「橋の博物館」 となっています。
(徳島県HP:「橋の博物館とくしま」より転載)
医療の分野における徳島県の特徴としては、人口10万人あたりの医師の数は、329.5人と全国1位である。全国平均が246.7人。最も少ないのは埼玉県で169.8人。ところが、面積100k㎡あたりの医師の数をみると徳島県は58.5人と全国で29位なのである。ちなみに第1位は東京都で1937.0人。なんと33倍。また、徳島県は病床数の多さでも有名で、高知県、鹿児島県に次いで全国第3位であるが、下記のように病床規模を見ると、小規模病院が各地に点在して地域医療を支えているようである。
さらに、医師の数は多いですが、医療圏ごとの主たる診療科別の医師数(人口10万対)でみると、南部の精神科、産科・産婦人科、西部の小児科、外科、脳神経外科、整形外科、放射線科、麻酔科で偏在が顕著であることがわかります。
どうしてこんなにも偏りが起こるのだろうか。
(出典:第7次徳島県保健医療計画、徳島県の医師数)